身の丈起業の極意
3月24日、起業の学校14期の無料公開講座として、「起業家座談会~身の丈起業の極意」を開催しました。
前半はゲストの方々の事業や、起業(や経営者になるまで)の経緯を中心にお話を伺い、休憩。休憩時間の間に、ゲストへの質問がある方は、付箋紙に質問を一つだけ書いて提出していただき、後半はその質問に答えていただく、という形式で進めました。
ゲストは、
株式会社にんじんの伊勢戸由紀さん
(株式会社、職員→役員→代表取締役へ。創業30年を超える事業)
NPO法人多文化共生リソースセンター東海の土井佳彦さん
(NPO法人、ボランティアとしての関りから代表へ。10年目を迎えようとする事業)
チームシリウスジャパン代表の政岡美里さん
(個人事業主、アスリートから経営者へ、起業の学校12期生、1年目の事業)
のお三方。
(なぜにわたしはこんなに楽しそうなのか…!)
前半から、飾りっけなし、混じりっけなし、結構生々しい部分も含めて、率直なトークを展開してくださいました!
起業の学校に関心を持ってくださる方は、もちろんすでに何かの事業を始めていらっしゃる方もいますが、はじめて起業講座と名の付くものに参加した、という方も結構多いようです。だからこそ、質問も、直球というのか、素朴で、でも本質的なものが多かったような気がします。
例えば…
◆いい仲間(事業パートナー、協力者、スタッフなどなど)を見つけるにはどうしたらいいですか?←これ系の質問は本当に多かった!
◆引き受ける仕事、断る仕事の線引きはありますか?
◆どうやってお客さんを増やしてきたのですか?
◆不安や恐れ(失敗したくないという気持ち)とどうつきあっていますか?
などなど。
ゲストのみなさんからは
・まず、自分がこういう想いでこういうことをやりたいと思っているという旗を立てないと出会えるものにも出会えない。そのうえで、自分からどんどん出向けばいい。人が人をつなげてくれるが、自分の中に軸がないとその出会いを活かせない。
・最初からどんぴしゃな出会いを求めても難しい。出会ってみて、一緒に何かをやってみて、「いけそう」と思ったり「あれ?」と思ったりする、その感覚を養うこと。
(ゲストのみなさんも、”人”の問題に関しては、苦労も試行錯誤も重ねてこられたのです)
・仕事として引き受けるかどうかは、自分のミッションと相手の状況による。ただ、安易に安く仕事を請けてしまうことは、たとえ自分や自団体はよくても、業界にとってよくないので、そこは未来を見据えてしっかりと自分で基準を設ける。
・お客さんの増やし方は、どんなお客さんと出会いたいかによって違う。そのイメージがあるか。
・不安があるのは「自我」とか「欲」があるから。理念やミッションは、それを乗り越えたところにある。それでも「自我」や「欲」はちょいちょい顔を出すので、よい判断や決断ができるように自分自身を「よい状態」にしておく努力はしている。
・とはいえ、不安や恐れがあるのは当たり前でもある。いきなり自分自身の主戦場で戦うのではなくて、そうではないところで小さく乗り越える練習をするのもいいのでは。(例えば、運動のトレーニング!(笑))
というようなことが語られました。ここに書いたのはほんの一部で、本当はもっともっと濃いやりとりだったんですけど(けど進行に集中しすぎてメモがない。。。)、いや、やっぱりこれ、時間足りんかったのは当たり前だわ…(改めて反省)。
つまりですね。
「こうすればこうなる」「こうすれば絶対にうまくいく」っていうような安易な極意っていうのはないっていうのが一つの結論。
でも、「何のために、誰のためにその事業をやっているのか、どんな社会を創りたいのか」という理念と、今の自分自身の身の丈を踏まえつつも身の丈を広げて、社会とつながっていく試行錯誤が重なったときに、その人だからできる判断やアクションが必ずある。多分、それが人から見たら「極意」と呼ばれるものになるので、やっぱり極意はあるっていうことでもある。
ちなみに、今回、「いきなり主戦場で戦わなくてもいい」っていうのは、わたしにとっては結構ツボでした。これは、いろんなところで応用できそう。わたしも、まずは小さくてもいいからはじめてみようっていろんなところで言っていますが、それはこういう意味もあったのか!と再発見しました。
残念ながら、失敗はするんですよね。。。上手くいかないことも、それはもう山のように。失敗しないようにするのではなくて、失敗しても大丈夫なように自分と周りをしておくことが、大事なのかもしれません。そして、起業家は、何が失敗なのか、何が成功なのかを自分で決めていいのです。
無料公開講座は残りあと2回。
4月7日の↑の打ち合わせを今日したんですけど、かなり面白いワークショップになりそうです。わたしも参加者として参加したい!!(当日は受付やってます)
あ、これはご参加の方がご自身の理念をつくるわけではありません(それは起業の学校でやります!)。え、それで理念体感ってどういうこと??と思った方は、今すぐお申し込みを!(テレビショッピング風)
4月21日の↑は、起業支援ネットの副代表であり、知恵袋であり、軍師であり、本質主義者で実のところ一番過激な(どんな形容…?)、鈴木が語るというレアな機会です。こちらは基本的に講演会形式なので、ワークとかはちょっとね~という方もお気軽にご参加ください。