2020.3.29 情報編集 はじめの一歩~エディットツアーinメディアコスモス~
インターネット上で「編集術」を学ぶ、イシス編集学校。
「情報はひとりではいられない」イシス編集学校校長・松岡正剛の言葉です。日々の活動も社会事象も自然現象も文化的事柄も「情報」ととらえ、これらの情報と情報の間の関係に分け入っていくことが「編集」の入口です。「編集力」を身につけると、頭の中の漠然とした「イメージ」を生き生きと「マネージ」でき、仕事・遊び・恋・人間関係などあらゆるものが変わります。イシス編集学校は、だれもがこの「編集の力」を実感し「編集する術」を段階的に修得できる学びのしくみで構成されています。
そんなイシス編集学校のエッセンスをリアルで体験できる「エディットツアー」を、3月に岐阜のメディアコスモスで開催することになりました。あ、別にメディアコスモスさんとの共催企画とかではなくて、ただ、普通に会場を借りただけなんですけど(^^;
でも、「みんなの森 メディアコスモス」、素敵な場所ですよ!
おっと、まずは告知の概要をお知らせせねば。
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情報編集 はじめの一歩 エディットツアー in メディアコスモス
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◆日時 2020年3月29日(日)14:00~16:00
◆場所 みんなの森 ぎふメディアコスモス 1Fあつまるスタジオ
◆内容 情報編集の構造や情報編集の「型」の扱い方の基本を体験します
◆ナビゲーター 久野美奈子(イシス編集学校師範代/NPO法人起業支援ネット代表理事)
◆申込 https://es.isis.ne.jp/media/festa
※こちらのサイトの岐阜会場 からお申込みください。
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例えばですけれど、
伝える→伝わる
伝える→伝わらない
この違いはどこにあるのか?
それを、
・自分の語彙や文章力がないから… とか
・相手がわからずやだから… とかではなくって
「構造」や「型」を使って考えてみるのが情報編集の基礎の基礎。
語彙も文章力もあるに越したことはないけれど、伝える相手のものわかりがいいに越したことはないけれど、「伝える・伝わるって難しい!」と感じるとき、やっぱりそもそもの「伝えたいこと」の構造が自分自身でつかめていないことって本当に多いんです。でも、それを自分で意識するのは、なかなか難しい…。
そして、伝える相手の構造にも想いを馳せることができたら、伝える・伝わるのバリエーションはもっともっと増えるはず。
2時間のワークショップでできることは限られているけれど、それこそ伝えたいことをぎゅぎゅっと詰め込んでいく所存。
ぜひのご参加、お待ちしています!!!
あ、申し込み方法、もう一回載せておこう。(参加しようかなぁと迷っている方の構造に想いを馳せてみた)
ご参加希望の方は
https://es.isis.ne.jp/media/festa
こちらのサイトの岐阜会場 からお申込みください。
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さて。
ここから先は、思い出話になります。(なので気が向いた方だけどうぞ)
わたしが編集学校に入ったのは2000年のこと。ちょうど長女の育休のときに、母から「暇でしょ?」と勧められました。母は、以前、女性起業家向けの講演会の講師として編集学校校長の松岡正剛氏をお招きしたことがあって、おそらくそのご縁で編集学校の開校を知ったのだと思います。(もはやこのあたりの経緯は定かではない…)
今なら「育休は休みではない!」って返すところですがw、確かに社会から切り離されてしまう不安なども感じていて、新しいことをはじめてみるのもいいかなぁっていう軽い気持ちで入門し…、その後あれよあれよという間に編集の沼にはまりました。
めちゃくちゃ面白かったんですよね。今思えば、開校直後、黎明期のドタバタの中にも、運営全般にエネルギーが満ち溢れていたし、指導くださる師範代や一緒に学ぶクラスメートにも恵まれた。まだ電話回線でメールをしていた時代…。「ピッポッパッパッピッポ……ピ~~~ガ~~~」ってネットがつながるあの時代、覚えてます??編集学校が始まったあとの電話代の請求額にびっくりしたのもいい思い出(?)。
で、2002年に何故か師範代をやることに。子育てして、仕事して、指南して…どう暮らしていたのか正直記憶がない(汗)。夜中の2時とか4時とかに指南を返していた記憶だけはある。しんどかった。でも、今の自分のカマエをつくってくれた得難い経験であったことは間違いない。(さすがに体力の限界を感じて、それからいろんな意味で、きちんと自分の軸を持たないまま編集学校に関わり続けてはいけないなと思い、その後しばらく編集学校とのご縁は途切れることになります。)
そんな師範代時代を師範として支えてくださった方の訃報を1週間前に知りました。その方はその後もずっと学校の運営をささえ続けられていました。その方の存在があったから、わたしが今立っているフィールド(起業支援・事業支援)に編集学校での学びを取り入れたいなと思ったときに、10余年の空白期間があっても、しれっと(?)編集学校にコンタクトをとることができました。
ずっとずっと「師範代が生徒さんに指南をする」という、編集学校の中の”現場”を見つめ続け、大切にしてきた人です。人の長所を見つけて取り出すことがとてもお上手な方でした。わたしも何度も彼のその力に助けられ、乗せられてきました。
熱くて、頑固で、寂しがり屋で、ストイックで、意地っ張り。その熱さがめんどくせーと思ったことも正直あります。でも、彼は編集学校に集う人を、決してなにかの塊としてはみていなかった、と思います。一人一人を見ていた。小さなエピソードをびっくりするくらい細かく覚えていて、とても大切に扱う人でした。
今思えば、わたしが今大切にしていることの一部は、間違いなくその方の影響でできている。
彼の名前をgoogleで検索しても、そんなにたくさんの情報は出てきません。裏方に徹した人でした。
だからここに書いておきます。今回の編集ワークショップは、編集学校のためにではなく、来てくださった方のためにやる。編集を必要としている方のためにやる。
そしてそれは、冨澤陽一郎氏に捧ぐ、なのです。