書き留めたいことを書き留めたいように

起業支援ネット×よのなか×わたし

あなたの(組織の)理念は、危機のときにこそ試される

ここ数か月、メディアでも様々な「不祥事」が取り上げられていました。

そんなとき、まぁ、内容も気になるんですが、「あぁ、この組織のこの担当の人は今ほんっとうに大変だろうな」「この人(たち)を支えているメディアに出てこない多くの人たちは、どんな気持ちで仕事に向かっているのかな」などと考えてしまいます。(ちなみに「この会見は、謝罪の”型”としてはいろいろと押さえていてすごいな!」とかも思いました。)

 

不祥事って…、個人にとっても、組織にとっても「危機」なわけです。そんなときに、関わる人たちが何を思い、何を考え、どう動くのか、ということについては、やっぱり無関心ではいられない感覚があります。

 

で、思い出したのが、起業の学校公開講座Ⅱで「理念体感ワークショップ」を担当した起業支援ネットの戸上が、終了後にフェイスブック上でつぶやいていたこのコメント。(フェイスブック上では公開設定にはなっていなかったので、本人に了承を得たうえで、大事なところだけ引用します)

 

ここでいう「理念」とは、その企業が最も上位に掲げている目的・姿勢のことなんですが(なので、企業によっては別の名称を使っていることもあります)、それというのはつまり、その企業が本当に困った時に、最後の最後に判断の拠り所にするもののはずなんです。ということは、理念のレベルが低いと、変な経営判断を下すことになってもおかしくないわけです。

理念と業績は、どうも関係ありません(元も子もない表現ですみません)。
ま、理念が素晴らしいことと、利益を上げられることが一致しないのは、起業の学校の卒業生なら、みんな分かってますよね(前半の理念づくりでも苦労したでしょうが、後半のビジネスモデルづくりでも、また別の意味で苦労したでしょ)。

 理念のことを、その会社の業績がいい時に、ああだこうだ言ったって、経営者は聞く耳持たないもの(本当は、業績の良い時でも、理念があった方が暴走せずに済むとか、良い面はあるはずなんですが)。
ところが、ピンチに陥った時、拠り所にできる理念があることのなんと有難いことか。(理念がなくても、ピンチに的確に判断できる天才社長もたまにいるでしょうが、それは目指して成れるものではない。) 

ピンチの時こそ、その企業の体質が本当によく分かります。
そして、ピンチの時に、もし理念が判断の拠り所にできないとしたら、その理念と思っていたものは、実は本物の理念ではなかったのかもしれません。

 

これは、もう、本当に。いろんな方と、いろんな組織と出会わせていただく中で、肌感覚としてわかります。大きな経営的なピンチを(外発的なものも含めて)乗り越えたり、乗り越えつつある組織は、やっぱり理念がホンモノだったし、それを事業を通じて実現させていくという覚悟が半端なかった、と思います。

 

起業に限らず、生きていくってことは、判断を間違えること、選択を間違えることの連続でもあります。もちろん、よりよき判断と選択ができるようになるために学んでいくわけですが、それでも、やっぱり間違えるのが人間で。

 

じゃ、どうするかっていうことを、追い詰められた中(=打ち手が非常に限られている中)で、誇りと尊厳を失わずに考えるためには、やっぱり【ホンモノの】理念が大事なのだと思います。そして、その理念を信じぬく力。その理念をよりどころにして出てきた判断を遂行するしかない、と思える力。実際にやりぬく力。

 

起業の前にこのあたりのことをイメージするのは難しいかもしれませんが、だからこそ、社会で様々なことが起こったときに、「自分ならどうするだろう」ということを、より具体的に、よりリアルにトレースすることは、本当にいい訓練になると思います。

 

そして…。【ホンモノの】理念をつくりたい方。

起業の学校14期でお待ちしています! → 起業の学校14期

 

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